9.25.2011

皮膚の細胞から、ドクドクと拍動する心臓の細胞を作り出すことができます


ノーベル賞の本命、山中伸弥京大教授が成し遂げたこと 2011.9.24日経

 「数カ月前には皮膚の細胞だったものから、ドクドクと拍動する心臓の細胞を作り出すことができます。これがiPSの技術であります」。7月、神戸市での京都大学教授(iPS細胞研究所長)、山中伸弥の講演。スクリーンには培養皿に入った細胞の塊が動く様子が映し出される。ホールを埋めた聴衆は山中の話に熱心に耳を傾け画面に見入った。ノーベル生理学・医学賞の発表は10月3日。ストックホルムで山中の名前が読み上げられる可能性は十分ある。(文中敬称略)
山中らがマウスのiPS細胞の開発を発表したのは2006年。心臓だけでなく骨、神経、肝臓、血液など、およそ動物の体を構成するどんな細胞にも分化できる能力を持つことから人工多能性幹細胞と名付けた。iPSは、その英語表記に由来する。その翌年にはヒトのiPS細胞を作り、医療応用に道を開いた。
2011/9/24 7:00
 それまで万能性を備えた細胞がなかったわけではない。受精卵をもとにした胚性幹細胞(ES細胞)がある。受精卵が育ち、胚盤胞と呼ばれる状態になったところで、その内部の細胞を取り出して培養する。すると万能性を維持したまま、体外で長期間培養できるようになる。1981年に英チームがマウスのES細胞を作製、後にノーベル生理学・医学賞を受賞。98年には米チームがヒトのES細胞を作ったと発表した。
 受精卵にはもともと、全身の細胞や組織に成長する能力が備わっている。そこから作ったES細胞が万能性を持つことは特に意外ではない。一方、山中らが作ったiPS細胞は、もとはマウスや成人の皮膚細胞だ。いったん完全に分化した細胞が、わずか4つの遺伝子を導入するだけで、受精卵と同様の万能性を獲得した。
 1個の受精卵が多様な細胞に分化して手足や骨、皮膚、神経など様々な臓器や組織を作り、個体を形成する。それが発生のシナリオだ。山中はこのシナリオを逆転させ、皮膚の細胞から万能細胞を作り出した。わずかな遺伝子を組み込むことで生命のプログラムを巻き戻せることを示し、生物学の常識を覆した。
 医療へのインパクトは計り知れない。患者の皮膚などからiPS細胞を作り、そこから必要な臓器を育て、機能不全に陥った臓器の代わりに移植する、いわゆる再生医療への応用に熱い視線が注がれている。山中は6月、iPS細胞を再生医療に応用する際の最大の懸念となっていた発がんリスクを大幅に下げる手法を開発したと発表した。研究は着実に進んでいる。

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先日ある科学者が言っていたことが印象に残っています。
人間はいつか選択しなければならない時が来る。永遠の命をとるか進化をとるか。
永遠の命があれば何百年何千年後の人間の未来は良くなるのでしょうか。そんな遠い未来のことは考えないほうがいいのでしょうか。
人間の臓器は付け替え可能になり、現在の難病治療に根本的な対策を与えるのでノーベル賞に値するということですが、ノーベル賞どころではない位すごいことですよね。でも、不死に近づけば近づくほど人間の種としての進化は妨げられるのでしょうか。


9.14.2011

日本赤十字 救急法講習会で

この8月前から経験してみたかった日本赤十字の救急法講習会に参加しました。
参加者は30人ほどで半数は学生で、あとは20代後半から40代の女性数名、60代後半から70代の方2名ほどだったように思います。40代の男は私一人だったと思います。学生は航空会社や消防署へ就職するために必要に駆られての参加だったのではないでしょうか。70前後の方はその年代の色々なグループのリーダー的役割をされていて勉強に来られていました。

色々なことを教えて頂くのですが半分は実技講習で最後に筆記と実技のテストがあります。
一番印象に残ったのは最終日前日みんなで行う模擬救急でした。突然災害が起こったと想定して急遽リーダーを決めみんなで分担して救急活動を行うのですが、私はとっさに全体像を掴む事ができず周りの方に頼って動くことしかできませんでした。学生のほうが機敏でIQも高いという状況になってしまいました。この全体像がつかめずあたふたしてしまった事は自分のIQの低さを実際に知って今後の私のチャレンジの一つに間違いなくなりました。察するに、原因はグループ練習と聞いただけで自分には無理だと拒否反応を意識的にも無意識的にももってしまったことが第一だと思っています。私にとってこの状況は起こるべくして起こったものであり、半ば病気かもと思っています。今までどうして行くべきなのか分からず諦め気味でしたが、ぜひチャレンジとして克服したいと思っています。今年はそういう意味でもステップになりつつあります。高いIQを持つには時間がかかるかもしれませんが。


8.10.2011

苫米地英人先生サイン会

初めて先生に直でお目にかかりました。もちろんお話などできないしとんでもないことでした。特に話したいこともなかったし。でも、どうしてもしたかったことはあった。感謝の気持ちを直に伝えたかった。

今年の2月ごろに先生の本をはじめて買いました。アマゾンで英語関係の本をよくチェックするのですが、その時に「バイリンガルは二重人格」がレコメンドで上がっていて目に留まりました。そして、とても読みたくなったんです。でも、表紙がピンクで写真も何かパロディーっぽいし。。買ってから読み始めたのは2ヶ月以上たってからの4月下旬。

”この著者は私の感性に合う数少ない方で、しかもその先をどんどん行ってくれる!” 興奮気味でした。

その後、先生の後を追うように、まる3ヶ月ほどで書籍20冊、DVD・CD5セット位手に入れました。重要と思われる部分は内容が重なりますが、今のところ駄作に当たったことがありません。たぶん、内容が重なっていても何度も読むに値すると感じているからだと思います。気になるのは本のタイトルが”抽象度”低すぎなものが多いところです。それだけしか知らないときっと敬遠してしまいます。タイトルは出版社が決めているとのことですが、私が思うに先生は煩悩の強い人にこそ(実は大半の人はそうなのかもしれませんが)読んで人生観を改めて人間本来の生き方をして欲しいと願っておられるのではと思います。

昨日、大阪梅田の紀伊国屋で開かれたサイン会に行ってきた印象は、先生はビデオで見る先生とまったく違和感なく同じようでした。18時半過ぎくらいから5分ほどのミニレクチャーをされました。その後握手とサインをいただのですが、私は先生を前にしてかなり緊張しました。でも、言いたかったこと「先生、いつもありがとうございます。」が言えてこの日の目的を果たしました。その時の先生の様子は、緊張している私を何気にチラリと見て淡々としておられたように思います。
というか、あのファンの中で私はどちらかというとまだ俄かファンだと思われますので、きっと毛色の違う人間がいるという感じだったのかも知れません。先生の周りに居た付き人の方々は何かエージェントというか女性の方はきっと秘書なのだと思いますが、少しものものしさが感じられました。それがお仕事の一つなのでしょう。当たり前のことと思いますが、先生が一番活き活きとされている様子でした。

これまで立花隆先生のサイン会に行ったことがありまして、今回それに次ぐ2回目でした。ただ直に少し拝見し握手するだけですが、どちらも行って本当に良かったと思います。

最後に、先生はビデオと同じ印象だったのですが、それはいつも何処にいてもご自身のままでレクチャーされていると言うことだと思います。あ、そういえば着ておられるシャツもビデオで見たものと同じデザインでした。赤と紺、それにスターが散りばめられた星条旗からのデザインでしょうか。大事なのは物理空間のレベルよりも抽象度の高い情報です。そういううことが感じられて私としては良かったです。


4.13.2011

日本を見る目

日本を見る目「称賛」から「不信・違和感」へ 
危機管理の理念に差
2011/4/9 日本経済新聞 
 東日本大震災の発生から11日で1カ月。海外の政府やメディアは当初、忍耐強く整然と対処する被災者に称賛を送った。ただ日本政府が原発事故収拾に手間取り影響が海外にも広がると、世界のまなざしは変化。日本の対応の遅さや情報開示不足への不信や違和感を示し始めた。危機管理をめぐる内外の理念の違いも浮き彫りになっている。
 目立つのは、日本と海外各国との事態認識や対処方法の違いだ。米政府はより深刻な状況に備えて、日本に住む自国民に対して日本政府の避難指示範囲(原発から半径20キロ)より広い同80キロを勧告。米インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙は「迅速な動きが肝要なのに、日本は対処できていない」との匿名の米政府高官の声を伝えた。
 米軍は放射能災害に対応できる特殊部隊も投入。自国での突発事態に備えるはずの「虎の子部隊」の派遣は「地球規模の災害になっているのに当事者能力を発揮できていない日本政府へのいらだちの表れ」(日米軍事筋)との声もある。
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この記事を読んで、「国民一人一人のモラルは高いけれど、組織としては駄目という事だと思う。」と言っている人がいますが、私もその通りかもと肯きました。すごく日本の一面が現れている結果だと思います。今日本では、政府も企業も他の団体もこの言葉に集約されるのではと思います。毎年年末に今年を表す言葉が出ますが、直接的な地震・津波に関する言葉よりも相応しいくらいだと思います。要するにリーダーが不在だということですが、同時にアメリカのケネディ大統領の言葉を思い出しました。
And so, my fellow Americans: ask not what your country can do for you–ask what you can do for your country.
だからこそ、米国民の同胞の皆さん、あなたの国があなたのために何ができるかを問わないでほしい。あなたがあなたの国のために何ができるかを問うてほしい。

2.28.2011

「ブータンモデル」


 国民の幸福はGDPの成長によるとうのは一般的な考えだと思います。でもそれだけではないと少なくとも心の中で多くの人が思っているのではないでしょうか。そして国民全体が幸せを感じることのできる状態というのはもはやおとぎ話にすぎないのでしょうか。
97%の国民が幸福だと感じている国があるそうです。


(「京都環境文化学術フォーラム」開催・基調講演)ブータン方式、欧州関心 ブータン王国王女 ケサン・チョゼン・ワンチュク氏 
2011/2/27付日本経済新聞 朝刊 
「国民総幸福(GNH)」はブータンの基本理念だ。
従来モデルは経済成長によって国内総生産(GDP)を高めることを重視するが、その副作用についてはあまり考慮してこなかった。工業化で廃棄物や有害物質の問題が顕在化し、開発に伴う自然災害も増えている。
GNHは物質的な豊かさによって得るものと、持続可能な社会がもたらす価値のバランスを重視する。
前に実施した国勢調査によると、国民の97%が幸福だと考えていた。この結果、英国やフランス、ブラジルなどで「ブータンモデル」に関心が高まった。 (一部抜粋)

 ブータンではリーダーも国も、人と人とのコミュニケーションなど、環境保全、文化振興を、経済成長と同じ程度に重要視しているようです。
 日本では経済成長のことばかりで他の事は殺伐としてきているというか、時流がその方向に流れているように思います。それは仕方のないことと、無意識にでも思ってしまってはいけないと思います。経済成長がなければ文化面もだめになると言うのは違って、別々に考えられなくてはならないし、文化をお金の価値基準で考えるから混同してしまうのではと思います。お金で手っ取り早く幸せになりたいと思うのは人情ですが。
人の幸せはお金では計れないというのは、きれいごとではなく真実だと思います。
経済成長に拠らない幸せをどのように膨らましていけるか。これ以上に小さくならないように願います。

1.28.2011

言葉使いは大切。。

相手を傷つける“うっかり言葉”の言い換え方

・・・
注意したいのは「頑張って」の一言。さまざまな場面で便利に使われるが、「無理を強いたり相手を突き放したりするような印象を与えかねません」(キャリアコンサルタントの尾形圭子さん)。
 長寿や定年退職祝いに「これからも頑張って」、入学・就職祝いで「もっと頑張って」、お見舞い時に気安く「頑張って」と言うのは不適切。
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敬語も注意が必要だ。丁寧に話そうとして二重敬語や過剰敬語になるケースも。「お亡くなりになられて→亡くなられて」、「お幸せになられますよう→幸せになられますよう」。正確な敬語をスッキリ使えるよう普段から意識して練習しておこう。
2011.1.28 日経

考え直すときりがないし、相手はそこまで感じていないよとよく言われますが、今まで言葉遣いで何人の人を傷つけてきたかと思うと。。