2.28.2011

「ブータンモデル」


 国民の幸福はGDPの成長によるとうのは一般的な考えだと思います。でもそれだけではないと少なくとも心の中で多くの人が思っているのではないでしょうか。そして国民全体が幸せを感じることのできる状態というのはもはやおとぎ話にすぎないのでしょうか。
97%の国民が幸福だと感じている国があるそうです。


(「京都環境文化学術フォーラム」開催・基調講演)ブータン方式、欧州関心 ブータン王国王女 ケサン・チョゼン・ワンチュク氏 
2011/2/27付日本経済新聞 朝刊 
「国民総幸福(GNH)」はブータンの基本理念だ。
従来モデルは経済成長によって国内総生産(GDP)を高めることを重視するが、その副作用についてはあまり考慮してこなかった。工業化で廃棄物や有害物質の問題が顕在化し、開発に伴う自然災害も増えている。
GNHは物質的な豊かさによって得るものと、持続可能な社会がもたらす価値のバランスを重視する。
前に実施した国勢調査によると、国民の97%が幸福だと考えていた。この結果、英国やフランス、ブラジルなどで「ブータンモデル」に関心が高まった。 (一部抜粋)

 ブータンではリーダーも国も、人と人とのコミュニケーションなど、環境保全、文化振興を、経済成長と同じ程度に重要視しているようです。
 日本では経済成長のことばかりで他の事は殺伐としてきているというか、時流がその方向に流れているように思います。それは仕方のないことと、無意識にでも思ってしまってはいけないと思います。経済成長がなければ文化面もだめになると言うのは違って、別々に考えられなくてはならないし、文化をお金の価値基準で考えるから混同してしまうのではと思います。お金で手っ取り早く幸せになりたいと思うのは人情ですが。
人の幸せはお金では計れないというのは、きれいごとではなく真実だと思います。
経済成長に拠らない幸せをどのように膨らましていけるか。これ以上に小さくならないように願います。